prio music&craftブログ

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バイオリンフレットシールで正確な音程を出す貼り付け位置について

しばしばご質問いただくバイオリンフレットシールの貼り付け方法について、

今回はちょっと深堀りしてみたいと思います。

バイオリンフレットシールは一般的な4/4サイズのバイオリンに合わせてフレットを配置して作ってあります。

ただ一般的なバイオリンとはいっても、楽器ごとに寸法が微妙に違う場合があるのです。

その昔ストラディバリ以前はもっと寸法がバラバラだったそうですが、ストラディバリ以降~近年は弦長330mmが基本となっていった経緯があります。

さらにここ最近はもうちょっと短くて弦長が約325mmくらいの楽器が多くなってきていているのが現状です。

 

お持ちのバイオリンの寸法に合わせて貼り付けをすることでせっかく貼ったのに音程が合わないよ~ということもなくなりますよ。

 

まず下記の画像のように、バイオリンの弦長を測ります。測る位置はナット(上駒)端部からブリッジまでです。つまり弾いたときに弦が振動している部分の長さですね。

 

次に測った弦長の半分の長さのところに印をつけましょう。

例えば弦長が325mmなら、162.5mmの位置。

弦長が330mmなら、165mmの位置です。

 

次にフレットシールを貼っていくわけですが、弦はある程度緩めて指板の部分に貼りやすくします。このとき弦を緩めすぎて魂柱が倒れてしまわないように気をつけましょう。

先ほど付けた印と、フレットシールの12フレット目の位置を合わせて貼り付けます。

 

なお、このとき弦長が長め(330mmくらい)の楽器ではナット端部とフレットシールの上端が1~2ミリほど間があくことになりますが、それでOKです。弦長325mmくらいの楽器の場合はナット端部とフレットシール上端がほぼ接する感じになると思います。

 

弦を張りなおし、もう一度弦長が最初と同じになってるか、弦長の半分の位置に12フレット目が来ているかを確認します。

もし駒の位置がずれていたら最初に測った時と同じ位置に直します。

 

調弦して、12フレットを押さえて弾いた音程と、12フレット上で出す「フラジオレット」の音程が合っているかを確認します。合っていたらOK。

もし微妙にずれていたら、駒の位置をほんの少しだけ前後に動かして修正します。

フラジオレット音よりも12フレットを押さえた音程が高い時

 →駒を後ろ方向(テールピース側)にずらす

フラジオレット音よりも12フレットを押さえた音程が低い時

 →駒を前にずらす

※ずらす範囲は0.5ミリ~2ミリ程度

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これでバッチリ正確な音程で弾きまくって下さい!

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